浮気調査で、不貞の証拠を押さえた後に、ほとんどの人は、不貞行為相手方に慰謝料を請求したり、離婚をしたり、あるいは、その両方を実行されると思います。
そして、慰謝料請求や離婚をする場合、当事者間の話し合いで合意に至れば良いのですが、合意に至らなかった場合に、これらを強制的に実現する方法は、最終的には裁判しかありません。
当然ですが、慰謝料請求や離婚の話し合いをした後に証拠を撮ることは少なくとも至難の業、あるいは、不可能な状態になっています。
従って、慰謝料請求や離婚に向けたアクションを起こす前に十分な証拠を押さえておく必要があります。
ちなみに、不貞の証拠は複数回の証拠が必要と言われることが多いのですが、主な理由は次の3つです。
・そもそも、言い逃れを許さないために撮るのだから、1回よりも2回、2回よりも3回あったほうが良い。かといって、5回も10回も必要ありません。
・1回だけの不貞行為では(継続性が認められないと)裁判所が離婚を認めてくれない可能性が高い。
・1回でも不貞行為に違いはないが、慰謝料が極端に安く(10万円20万円程度??)なってしまう可能性が高い。
ですから、原則、複数回の証拠を押さえておく必要があるのです。
ただし、探偵が撮ったものだけが証拠ではないので
・LINEのやりとり
・メールのやりちり
・スマホに保存されていた写真(裸の写真など)
・ドラレコの映像や音声
・カバン、財布、手帳などの持ち物
等、自分で集めたものでも証拠になり得るものがあれば、探偵が撮った証拠にプラスして、より強い証拠にしたり、継続性を証明したりすることができます。
これらから証拠が集められた場合、探偵の証拠はトドメの1回だけ撮れば十分、相手方の住所が分かればよい、なんてこともあります。
ただし、確実に離婚する場合以外は、自分で集めた証拠の内容を明かすのは好ましくありません。
離婚するつもりがない場合、あるいは、婚姻継続の余地がある場合は、自分で集めた証拠の存在を明かさない、つまり、たとえ相手方との裁判だろうと出さない(出すと知れる可能性が高い)ほうが良いのです。
何故なら、もしも浮気夫(妻)が、スマホやドラレコなどから証拠や情報を取られていたことをしると、次に浮気をするときに、対策してしまうからです。
そうすると、
・再発したときにスマホやドラレコなどから証拠や情報を得られなくなる
・スマホやドラレコなどに浮気の痕跡が残らない様に対策をされてしまうと、浮気に気付きにくくなる。
など良くない状況になってしまいます。
ちなみに、残念なことですが、多くのケースで浮気は再発しています。
ですから、婚姻を継続する場合は、自分で収集した証拠を使わなくても良いように、探偵の証拠だけで複数回撮っておくほうが良いのです。